2014年1月31日金曜日

<カレスキ>でハッピ〜なコミュニケーションもOK

D)描写=客観的に状況や事実を述べる
 
同じ状況を描写するにしても、先にあげた不適切な描写の場合では、お客さまの言動に対して、 自分の憶測と解釈に感情をまぶして「いつも文句ばかり」とレッテルを貼り、決めつけています。

お客さまには、見積もりの対象となった当該商品の問題だけでなく、 何か別の要因もあって、再見積もりを要求している可能性もあります。

発注するつもりがないのなら見積もりを要求しないのが一般的です。そこに「何か困りごとがあるのではないか」と思いを飛ばしてみます。
客観的描写とは、 状況や事実をありのままに伝えることです。 客観的な描写をする目的は、現実を共有し、 目的、目標を達成するための話し合いをする基盤をつくることにあります。
相手を責めるのは感情的な問題で、自分の感情を描写した結果の状態です。

感情的な表現をすると、現実を共有し、 目的、目標を達成するための話し合いをできなくしてしまいます。本人には「分かって欲しい気持ち」があるのでしょうが、物事を進める疎外要因になります。
お客さまと担当者の間で、実際になにが起こっているのか、状況を明らかにするためには、感情的な表現は禁物です。感情を一切排して、勝手な憶測や解釈でなく、相手の状況や4回目の見積の背景を 客観的にシンプルな言葉で描写することが重要なポイントです。
適切に客観的描写をしてみると状況も違って見え始めます。



E)表現=レッテルをはがしてから、自分の意見や感じていることを表現する

不適切な例では、「買う気があるのか」とアグレッシブ(攻撃的)に相手のせいにしています。
それは「買うのが当たり前」という自分の都合に基づいた極端な考え方です。
相手は買おうとしているのに、障害で悩んでいるのかも知れません。
所詮憶測の域をでないままに相手を主語にしていると誤解が生じやすいのです。
 
不適切な表現は、相手に対する決めつけやレッテル貼りになり、自分の気持ちも荒んできます。実際には、相手の事情を知ることは難しいかも知れませんが、 自分の勝手な想像から相手のアグレッシブになると、 成立する契約も否定されてしまうことになりかねません。
この場合、はっきりしていることは相手が困っているという事実です。
「価格も問題ですが、他に問題はありませんか」

見えない問題があっても、相手目線に立って、どうすれば役に立ってあげられるのかに集中すれば、率直に尋ねればいいことだと気がつきます。


S)提案=リフレーミングした結果、提案で流れを切り替えます。

相手にしてもらいたいことを提案する時は、気持ちとして伝えるのではなく、 明確な言語にすることで「提案」の形に整えます。アサーティブの本領発揮です。

自分が置かれた状況について、自分がどんな気持ちになっているか率直に伝え、自分を理解してもらうようにします。

<なぜそうなのか、どんな気持ちがあるのか>
相手の感情に注目して言葉にして確かめます。

<それに対して自分がなにをどのようにしてあげられるか>
自分の感情を一切排して、自分の行動に注目して提案します。

「ご注文がいただけると期待していましたが、 なにかお困りのことがあるようで大変ですね。問題解決のために何でもご遠慮なくお知らせください。」

提案は、相手に選択権がありますので、相手に選択の余地を与える表現が原則です。
言葉に出さないにしても「買う気があるのか」と感情的になっていると、 態度、表情、言葉のどこかに出てしまいます。

意識をすっかり変えて、率直、誠実に伝えることが大切です。
そうでないと相手は何度も見積を要求して申し訳がないと思うより、 決めつけられたという不満になってしまうと、他所に注文することになることもあります。

「ご注文がいただけると期待していましたが」とアサーティブに表現することが、 相手の救いになります。押しつけがましく感じられると思う人もいるでしょうが、これが相手の救いになるのは、「問題解決のために何でもご遠慮なくお知らせください。」とセットになっているから相手は安心できるのです。

ノン・アサーティブ(消極的)になって「
ご注文がいただけると期待していましたが」を省くと、 問題解決のために何でもご遠慮なくお知らせください。」だけになるので、 相手は何度も見積を要求していることと重なって「悪いな」とプレッシャーを感じます。
ここが自分の気持ちを重視してしまう実直な人には分からないのです。


C)結果=提案したことが実行されたとき、されない場合の結果を伝えます。

提案を相手が受け入れてくれたら、
こんないいことがあります」ということを伝えるようにしましょう。

相手はこちらのために注文をくれるわけではありません。
「何度も見積出して、ウチもやれるところまでやっているので必ずお願いしますよ。」というような言い方をすると、非難されているように感じるものです。

非難している気持ちがなくても、一方的に悪いと決めつけられると、 相手はいやになります。

これでは、WIN-WIN(ウィンウィン)な結果を考えることも、伝えることも困難になります。




DESC法(カレスキ)を使えば、まったく違うアプローチになります。 


「私は勿論、全社あげてご満足いただける仕事をやってのけます」と こちらの姿勢を明確に伝える事で、目的の共有を表明できます。
さらに 「費用だけでなく仕上がり面でのメリットなどもリストアップさせていただきますので、他部署との折衝もしやすくさせていただきます」 というようなことも伝える事もできます。

目的、目標、問題を共有することが、WIN-WIN(ウィンウィン)の手がかりになります。 
以上、アグレッジブな不適当な状態を、 DESC法を使ってアサーティブに最適化するサンプルを簡単にお話しました。

 DESC法は、DESCの順に述べなければならないということはありません。
状況に応じて、順序を変えてもいいのです。
DESC法の使い方は、どんどん使うほどスイッチチェンジ が上手になります。

そこで私は
DESC法では思い出しにくいので、DESC法のことを「カレスキ」と呼んでいます。

カ カメラのように事実だけを写して
レ レッテルはずして言葉
ス スイッチチェンジして提案
キ キッスでウィンウィンな結果を話す


スッキリ覚えやすくなったでしょう。
日頃から練習を積んでおくことが重要な場面で役に立ちます。
社内で遅刻した人に注意する場合、報告書の提出が遅れた場合など、 練習の場面はいくらでもあります。

客観的に観察し事実を写するときには、自分の気持ちや想像を交えずレッテルを貼らない。そして<伝えるべきメッセージ>には自分の気持ちを<アサーティブ>に伝えられるように練習しておきましょう。



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