2011年7月1日金曜日

深くて強い愛情があっても別れることはある。

不幸にして片親に育てられたり、苦労して育っていると、とても忠実で、恋人や結婚相手を裏切らない人が多い。いい恋愛や結婚の必要条件だが、限度があることは知っておいたほうがいいようです。

お互いの限度はふたりの間で取り決めるのが一番いい。

出会って、恋人の関係になっても、初めの頃って、違う恋人を持っていたりすることもあります。その時に、漠然とではなく、パートーナーシップをふたりで決めるとは心で感じる信頼関係を作るうえで効果的です。。

そうして、いったん決めたらお互いに約束を守ることが大切です。
たとえば、デイトの約束に5分遅れただけでもヒステリックになる人と、時間の観念が曖昧な人の組み合わせなら、お互いの認識と調節が必要です。

アサーティブになれば、これが重要なことですが、率直、誠実、対等、自己責任の四本柱を守って、互いを尊重して意見を交換すると、調整ができます。もし遅れる場合はどうするとか、それでもうまくいかないときはどうするとか、話合って接点を見つけることができるでしょう。

「絶対見捨てない」「絶対に裏切らない」という切実なまでの決意は大切ですが、過度な忠実さは現実的ではないないのです。ふたりは孤島に暮らしているわけではなく、他者と混じって暮らしています。何があるかも分らないし、どんな影響を受けるかも分らない。

過度に忠実でありたいと思う人には共通した特徴があって、すでに終わっている関係、くされ縁にも終止符が打てないことです。その裏には喪失体験が働いていて、新たな喪失体験をしたくない思いが強いのです。結局新しい喪失を先のばしにするだけになる場合が少なくありません。

それでもいいと考えるのも価値観ですが、決して健康とはいえないのです。人はいまこの瞬間を生きることが自分を活かす上で大切です。それができなくなります。つまり現実逃避を繰り返すだけになり、徐々に現実から遠のき、心がぼやけてしまいます。自分の心も、他者の心も見えなくなるのです。

愛情は永遠ではない。こんなことは理屈で考えたら分かることです。永遠でないものを長続きさせるには、毎日新鮮な空気を送り込み、活動させることは欠かせないのです。放置したら、元気で生き生きしていた愛情もくたばってしまいます。

ところが、くたばってしまった関係をいじくるのが好きな人がいるのです。「絶対見捨てない」「絶対に裏切らない」と決め付ける過度に忠実な人にもその傾向は強いのです。結局、本当のところ、別れたくないのに、別れたいと思っている状態が好きだとか、別れたいのに、別れたくない思っているのが好きなのです。自分の真実に反対なことをする人です。

自分に誠実でない忠実って、まず自分とのコミュニケーションが断絶しているのです。ですから相手にも誠実ではありません。だからこういう人は冒頭に言ったようにアサーティブになれない。お互いの限度はふたりの間で取り決めるのが一番なのに、取り決めをしようとしません。

以前、交際していた女性と一週間に何度会うか、取り決めをしようとしたら、「週に3日がいい」って言うので、自分も都合が良かったので、賛成したら、その程度にしか自分を愛していないのかとヒステリックに怒られました。女心を読めという問題のようですが、アサーティブでないコミュニケーションを繰り返していると、お互いに尊重できなくなってしまいます。どのように、いまこの瞬間に、しっかり覚醒して生きるかが大事なのです。

自分の真実に反対なことをする人は、幼いときから、不足を願望に変えて、「もし、○○だったら、できるのに」というような考え方を繰り返してきた可能性があります。このパターンはとっても危険です。

「なるほどその通りです。しかし現状は○○です。もし○○だったら、できるのに」これではいつまでも実行が起こりません。自分はこれを「YES,BUT,IF(なるほど、しかし、もし)」・・・悪魔の構文と呼んでいます。ビジネスの現場では年中出会う話し方です。楽しくなくなる瞬間です。

「絶対見捨てない」「絶対に裏切らない」という切実な決意は、実行することで、花開かせてください。相手に対する態度を決め付ける前に自分とのコミュニケーションをしましょう。


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